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日別アーカイブ: 2025年4月15日

第11回介護業雑学講座

皆さんこんにちは!

m´jun、更新担当の中西です。

 

さて今回は

人材について

ということで、ここでは、いま日本社会が直面している介護業界の人材不足について、その現状と背景、そして課題を深掘りしていきます!

 

高齢者が増え続ける一方で、介護する側の人材は足りない。これは単なる「仕事のミスマッチ」ではなく、社会全体の仕組みや価値観を問い直すテーマでもあるのです。


◆ 現状:深刻化する介護人材の不足

日本では、急速な少子高齢化に伴い、介護を必要とする高齢者の数が急増しています。

📊 厚生労働省のデータによると:

  • 2025年には約245万人の介護職員が必要

  • しかし、現状のペースでは約32万人が不足すると見込まれています

  • 特に都市部や地方の中小施設では「求人を出しても人が来ない」という声が絶えません

🔍 このままでは、「介護が受けられない高齢者」が増えるリスクも現実味を帯びてきています。


◆ なぜ人材が集まらないのか?──5つの主な課題


① 給与が低い

介護職の平均月収は、全産業平均より約8万円も低いという調査結果があります(厚労省・2023年)。

  • 夜勤・身体介助など身体的にも精神的にも負荷が高い

  • 資格が必要なのに、賃金がそれに見合っていない

  • ボーナスや昇給がほぼない施設も多い

💰「やりがいはあるが、生活が苦しい」――現場の声は切実です。


② 労働環境が厳しい

  • シフト制、夜勤あり、休日が不規則

  • 利用者や家族との人間関係に悩む職員も多い

  • 業務量に対してスタッフの数が足りず常に多忙

🕒 心の余裕が持てない状態が慢性化し、離職率の高さに直結しています。


③ キャリアパスが見えにくい

  • 「介護福祉士」→「主任介護支援専門員」などの資格ステップはあるが…

  • 現場では昇進・昇給が限定的

  • 長く続けた先に明確な将来像が見えにくい

📉 若者にとっては「一時的な仕事」として見られがちです。


④ 社会的評価の低さ

  • 医師や看護師と比べて、専門職としての地位が低く見られがち

  • 「誰でもできる仕事」という誤解が未だに存在

  • 利用者家族からの理不尽なクレームや暴言に悩む現場も

🧠 介護は“ケアの専門技術”であるにも関わらず、社会的理解が追いついていません。


⑤ 地方・中小事業所の構造的弱さ

  • 資金力の乏しさから給与・研修・設備投資が難しい

  • 若者が都市に流出し、地方では人材が集まらない

  • 助成金制度があるが、活用できるノウハウがない施設も多い


◆ 介護職を取り巻く制度的な課題

⚖️ 公的制度の限界

  • 介護報酬(介護事業者が国から得る報酬)は、制度改定のたびに変動

  • 利用者が増えても事業所の利益が増えるわけではない

  • 一部では「量より質」が求められるが、現場の負担が増える一方

📑 資格制度の煩雑さ

  • 初任者研修、実務者研修、介護福祉士など段階的だが、費用・時間がかかる

  • 働きながら資格取得を目指すのはハードルが高い


◆ 今後の解決策と希望の兆し

✅ 1. 処遇改善加算の拡充

国は「処遇改善加算制度」により、介護職員の給与アップを進めていますが、よりわかりやすく、直接的な報酬改善が求められています。


✅ 2. ICT・介護ロボットの導入

  • 見守りセンサー、排泄予測AI、介護記録アプリなど

  • 身体的負担や記録業務を軽減できる

🖥️ 「テクノロジー+人」で新しい働き方を模索する動きが加速中。


✅ 3. 外国人材の受け入れ

  • EPA(経済連携協定)や技能実習、特定技能制度により、外国人介護士が増加中

  • 日本語・文化の壁もあるが、将来的な人材の柱として注目

🌐 多文化共生の視点からも、介護業界のあり方が問われています。


✅ 4. キャリア支援と教育の強化

  • キャリアアップ研修制度の充実

  • 若者や中高年への“再チャレンジ職”としての広報

  • 介護職を学校教育段階から身近に感じられる施策も必要


◆ おわりに──「介護は未来の自分のための仕事」

介護の現場を支えるのは、人の手、そして心です。
今、介護業界に求められているのは、単なる“人手”ではなく、その仕事に誇りを持ち、続けられる仕組みです。

🧓「誰かを支える」ということは、
いつか自分自身を支えてくれる人を育てることでもあるのです。

社会全体がこの仕事にもっと関心を持ち、制度と意識の両方を変えていくことが、未来の安心につながっていくでしょう。

 

 

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